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2008.03.31 Monday アルブレク ソン・インプラント講演会
最近、ブログの更新が滞っている。理由は、年度末で諸事に追われ、ゆっくりと文を考えて いられないからだ。

そのようなわけで、ちょっと手抜きをして、先日都内某所で行われた、アルブレクソンの講演会の要約を書いてみたい。

まず、アルブレクソンとはどんな人か。インプラントの原理ともいうべき、オッセオインテグレーションを発見、命名したのは、言わずと知れたブローネマルク であるが、そのインプラントにエビデンスをつけたのがアルブレクソンであると、私は思う。インプラントの父をブローネマルクと呼ぶならば、母はアルブレク ソンであろう。

そんな、アルブレクソンだからこそ、インプラント治療を真摯に考え、大事に育てている。インプラント治療において、営利的な企業体制や研究が横行する中、 常に中立で妥協を許さない彼の姿は、正にインプラントを見守る、インプラントの母と呼んでもいい(注:アルブレクソンは男です)。

インプラントの4大カンパニー(ノーベルバイオケア、ストローマン、3i、アストラ)を中心に、その機能や特性を細かに述べてくれた。殆どが既知の知識で あったが、インプラント治療を一から再確認できたので、良い復習になった。

そんな言葉の中で、印象深い話は「メーカーが出す研究データや、メーカーからの肝いりの研究者が出すデータを鵜呑みにしてはいけない。しかし、それよりも 重要なことは、ユーザーはメーカーからの供給されたものだけの比較と言う錯覚に陥っていて、術者の技量が最も重要であることを忘れている。」ということで あった。つまり、製品の比較は、(怪しいデータもあるが)多々あり、人々は、どこそこのインプラントが優れているという比較をしたがるものだが、実は一番 インプラント治療を左右するのは術者の腕であるということだ。

割と当たり前のことだが、「先生方が下手だとインプラントは失敗しますよ」とはなかなか、講演者は言えないもので、人ではなく物の責任にするほうが角が立 たないので、皆気づいてはいても、言わないのが、この業界の暗黙の了解でもある。

いくつか例を挙げて、そのことを説明してくれた。まず、スウェーデンのある大学病院で、失敗例を追跡調査したところ、特定の術者による症例に失敗例が多い ことが判明。その症例は難症例ではなく、極めてありふれた症例にもかかわらず、その病院で起きている失敗の約半分がその特定の先生であった。このことは、 明らかに術者による差があることを示している。

また、ノーベル・バイオケア社のノーベルダイレクトについての説明でも納得させられた。インプラント界のメルセデスとも言うべき、ノーベル・バイオケア社 から発売されている、ノーベルダイレクトというインプラントがある。これは、ワンピース型のインプラントである。ワンピース型インプラントとは、骨に埋ま る部分と、骨から出てくる部分が一体化しているインプラントで、オーソドックスなタイプが、ツーピースであるのに対し、簡素で廉価を目指したインプラント である。私は、ワンピースインプラントは、インプラントとは呼べる代物ではないと思うが、世に出て、インプラントといわれているので、一応インプラントで ある。

さて、このノーベルダイレクト、本国スウェーデン(と米国)では、1年半の発売禁止となった。理由は、あまりにも失敗例が多いからだ。随分前から、失敗例 が多いことが報告されていたにもかかわらず、ノーベルは対応しなかった。痺れを切らした有識者達(アルブレクソンもその一人)はとうとう、スウェーデンの FDAに調査を求めた。FDAは調査チームを結成させ、ノーベルダイレクトの実態調査を行った結果、FDAから発売禁止との厳罰を言い渡されたのが約2年 ほど前の話である。

では何がいけなかったのか?理由は様々であるが、その様々な理由を、アルブレクソンはこう説明した。「インプラント治療においても、リスクを組み合わせて はいけない。ノーベルダイレクトの製品自体には、それほど問題はあるとは考えていない。問題は、そのプロトコール、つまり手順書にある。複数のリスク、例 えばフラップレス、即時荷重、即時形成・・・このようなリスクを全て、組み合わせれば、失敗の確率は飛躍的に向上してしまうことになる。」

結果、ノーベルはダイレクトの手引書を変更することにより、FDAの再販許可を取り付けた。製品の変更は無く、手引書、つまりメーカー推薦の手術方法を ツーピース型インプラントの手順に近づけた。

これらの失敗例も、製品ではなく、(メーカーの指示に従った)術者側の要因であったことを物語っている。

講演会の中で知ったが、米国またはスウェーデンのFDAは、メーカーの申請に基づき、その製品に販売許可を与えるが、その許可(510K、CEマーク)を 取得するのに、臨床データは不要だとのことだ。つまり、全く臨床データが無いのに、人の体内に埋め込む器具を許可していることになる。

最後にアルブレクソンは次のように述べている。
「時として、日本の関係当局は、その許認可に非常に慎重すぎるといわれているようだが、その慎重さによって、国民の健康は守られている。性急な許認可は、 経済至上主義がもたらす弊害である。我々は、明確な臨床データ(ドキュメント)が出ているものだけを、使用する必要がある。


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