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2008.07.21 Monday インプラン ト手術で事故 ーその後ー
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インプラント手術で死亡 遺族が歯科医院側を提訴

 東京都中央区の歯科医院で昨年5月、人工歯根を埋め込む「インプラント手術」を受けた女性=当時(70)=が手術中に大量出血し死亡した事件で、女性の 遺族4人が歯科医院と男性院長を相手取り、約1億9000万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしていたことが25日、分かった。一方、警視庁は業 務上過失致死容疑での立件に向け、詰めの捜査を進めている。

 インプラントは、歯茎からドリルで穴を開けてあごの骨に人工歯根を埋め込み、人工歯根に義歯を装着する外科手術。入れ歯に比べてかみ合わせがよく、見た 目がきれいなことなどから、利用者が増えている。院長は、国内のインプラント手術の先駆者として知られる。

 訴状などによると、女性は昨年5月22日、手術中に出血が止まらなくなり容体が急変。近くの総合病院に搬送されたが、すでに心肺停止状態で、翌23日に 死亡した。司法解剖の結果、死因は口腔(こうこう)内の出血などによる窒息死と判明。ドリルであごの骨を貫通し、動脈を切断、大量出血していた。

 遺族によると、院長は当日は体調不良だったといい、手術ミスを認めているが、和解に向けた話し合いが進展していない。遺族は「手術は、体調が万全な状態 で行うべきだ。その後の対応にも誠意が感じられない」と話している。

 歯科医院側は「訴状を見てから考えたい」としている。

産経ニュース(2008.6.26 01:38)
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*注:ニュース記事中の「口腔(こうこう)」は、記者の誤りで、正しくは「口腔(こうくう)」と読む


奇しくも、このブログの第一号記事はこのニュースを聞いて書き始めた経緯もあり、再び、社会と歯科界を騒がしている、本件について、歯科医師側からの意見 を述べたい。


人を助けるためのものである医療が、そうでなくなってしまった方々の無念の思いは、想像に耐え難いものがあると、まずは亡くなられた方のご遺族に心より、 お悔やみを申し上げます。

今回の事故(事件)について、一人のインプラントを行う歯科医師として、問題点を1つあげるとするなれば・・・私は、事故の透明性ではないかと思う。

歯科界は非常に狭い世界だが、その狭い世界で、今回の事故の経緯の憶測が飛び交い、真実は未だ、闇の中である。うわさで耳にすることを羅列する。「執刀は 院長ではなく娘婿の執刀であった」「止血を2時間程度試みるも止血できなく、救急隊が駆けつけた時には既に心肺停止であった」「窒息ではなく失血死であ る」「麻酔のショックであった」「搬送先の病院での緊急処置に問題があった」「フラップレスで行った」「(埋入本数で)ギネスに挑戦していた」・・・あく までも、噂であり、真実ではない。

新聞のニュースと漏れ聞くところから想像しないといけない状況が、更に憶測を呼び、根も葉もないうわさが飛び交い、我々の状況判断に支障をきたしている。

事故がどのような状況下で発生したか、予防手段はなかったのか、学会など然るべき機関が、事故の究明を行い、第2の死亡事故を予防することが必要なのでは ないだろうか?

今回のニュースだけ見ると、院長の体調不良が原因であったようなことが述べられ、ご遺族もそれに憤慨しているようだが、果たして、主原因は体調不良だけで あったのか、疑問に思う。

本件とは、若干、異なるとご批判を受けるかもしれないが、私達、医師、歯科医師は患者からの診察の求めに対して、それを拒絶することはできない。

車を運転するのに、アルコールが入っていたらご法度であるが、診察においては、アルコールが入っているからと診察を拒否する方がご法度となる。法律は、少 々の酩酊状態で診療を拒否することを禁じている。疲労についても同じである。

院内生(学生)の時分、ひどい二日酔いでも診療には出るように指導された。風邪や腹痛では、臨床実習どころか基礎実習すら、休むという発想は生まれてこな かった。トイレに行きながら、院内実習を行うのが当然であった。お陰で、体調管理や飲酒量管理も、プロとしての自覚と自負と叩き込まれた。

現在、私も年に1、2度辛い時がある。幸い、お酒は下戸で、多量に飲みたくても飲めないし、飲まされる歳でもない。生来、健康だけが自慢というぐらい、健 康体であるが、それでも扁桃腺が腫れると、高熱で辛い時がある。そんな時も、あれ?おかしいなと思った途端に、1週間ぐらいのスケジュールを読み、扁桃腺 治癒プログラムを自分で組む。自分の体は、自分が一番良くわかっており、そこに経験から推測される病状のステージに応じた対応をもって、自己管理するの が、最も効果的な治療法だ。そのプログラムが病状にうまく嵌ると、数時間で回復する。

さて、私の扁桃腺炎の話しはまた別の機会として、私達は常に自分の体調に気を使うものである。

それは、医師とは「病気と闘う唯一無二」の存在であるからだという自負に尽きる。

そのような状況の中で、先のニュースにあるように「体調不良が事故の原因であった」という説明は、何とも信じがたい。体調不良は信じられなくも無いが、事 故を引き起こす程の体調不良であったかどうかは、甚だ疑問の余地が残る。

このニュースから得られる事故防止の提言は「先生方!自分の体調を万全に!」という程度でしかない。

これが、人一人の命と引き換えに得られる教訓で良いのであろうか・・・是非、亡くなられた故人のためにも、事故原因の究明ならびに詳細な公表をおこなうこ とで、第二の不幸な事故を未然に防ぐ教訓としていただきたいと、切に願う次第である。


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