20代後半の女性。上顎臼歯部の疼痛を訴え来院。
約4か月
患歯(白矢印)は他院にて根管治療を綴り返すが症状の改善が見られなかった。精査の結果、患歯はパーフォレーション(穿孔)を起こしており、保存不可能と判断し抜歯となった。患歯の抜歯後、ブリッジにて欠損補綴を行うところ、支台歯の遠心部(赤矢印)臼後隆起の肥厚を認め、歯冠長が不足している(Fig.1 )。エックス線検査とボーンサウンディングの結果、13mmの線維性歯肉の増殖と判断でき、フラップ手術ではなく、電気メスによる歯肉整形を行った(Fig.2)。Fig.3は術後1週間の状態であり、良好な治癒を観察できる。外科的な侵襲を加えた後の歯肉の安定には約3ケ月程度の期間が必要であることから、術後3ケ月を待って、最終支台歯形成と印象採得を行い、陶材焼付鋳造冠ブリッジを装着した(Fig.4)。
欠損部分の歯にかかる咬合力を、ブリッジで繋げた歯に負担させるため、過度の負荷がかかってしまう場合があります。