50代の女性。前歯部の審美障害を訴え来院。
約1か月
上顎両中切歯と左側切歯に辺縁不適合の陶材焼付鋳造冠が装着され、残存歯質も二次う蝕と金属の腐食のため著しく着色していた(Fig.1)。う蝕と着色歯質を極力削除しファイバーコアを装着。両犬歯の歯頸部にあったう蝕を処置し、全顎的な歯の漂白を行った。通常、ホワイトニング後に補綴物の色を合わせるが、今回はスケジュールの都合上、あらかじめホワイトニング後のシェード(色)を予想し前歯部の補綴物を作製した(Fig.2)。結果、補綴物はホワイトニング後の色調にマッチングしている。
補綴後の歯頸線の位置は不揃いであることが悔やまれるが、左側切歯の歯頸線を右(青線)に合わせることは不可能であった。
オールセラミックスクラウンはメタルクラウンと比較して、材料の厚みを確保するために歯を削る量が増えます。