50代前半女性
約8カ月
本症例は50代前半の女性で、左上犬歯部の着色が気になり来院。検査した結果、側切歯が先天欠如のため、犬歯が側切歯相当部に萌出し乳歯(C)が晩期残存していたことが判明。着色している歯は乳歯である(Fig.1)。乳歯の歯根は著しく吸収しており、保存不可能なため、欠損補綴を検討したところ、両隣在歯を切削しなくても済む、インプラント治療を選択した。写真(Fig.2)はインプラント埋入後の抜糸時の写真で、写真(Fig.3)は糸(ゴアテックス縫合糸)と暫間補綴物を除去した状態である。最終補綴物は、陶材焼付鋳造冠を選択しているが、隣在歯と色調も合い同化している。
インプラント埋入手術に際して隣在歯の歯根を損傷したり、辺縁歯肉や歯間乳頭が消失する可能性があります。手術後のダウンタイム(痛みや腫脹が起こる期間)は約1週間です。