クライアントは30代の女性。全顎的矯正治療を希望して来院。
約2カ月
矯正治療後、前歯部の審美障害も改善したいとのことで紹介を受けた。
精査の結果、左上2番(赤矢印)以外は失活歯で、金属コアが入っていたため、ファイバーコアに変更した。オールセラミックスによる治療で、生活歯と失活歯が混在する1ブロックで治療を行う場合、光の加減で、同じシェードにしても色が違って見えてくるばかりか、歯肉に光の透過性の相違から生じる明暗ができてしまうことがある。
本症例のような場合、失活歯を極力生活歯の自然感に合わせるには、コアから非金属のマテリアルを選択し、人工エナメル質とも言うべきオールセラミックスにて修復することが、より天然歯に近い結果をえるポイントと言える。
オールセラミックスクラウンはメタルクラウンと比較して、材料の厚みを確保するために歯を削る量が増えます。