本症例は30才代の女性で、上顎前歯部の審美障害を訴え来院。
約3か月
初診時の歯頸線および切端線は不揃いで、歯頸部には陶材焼付冠のメタルカラー部が黒く変色して露出してきているため、著しい審美障害を呈している(術前写真)。
施術は、まず歯肉整形から行い、歯頸線を整えた(Fig.1)。続いて陶材焼付冠とメタルコアを除去し、ファイバーコアを装着後(Fig.2-3)、TeCを作製した(Fig.4)。歯肉が完全に治癒するのを待ちながら最終形成とTeCの調整を行い、オールセラミックスにて歯冠修復をおこなった(術後写真)。
今回、幸いにも両犬歯は未処置であり、その歯頸線(写真上赤線)と切端線(写真上青線)を目安に前歯部の審美性回復を行えた。
オールセラミックスクラウンはメタルクラウンと比較して、材料の厚みを確保するために歯を削る量が増えます。
歯肉整形術後は歯肉の痛み・出血が起こります。ダウンタイムは3日程度です。